2021年発売の『ファントムブレイカー:オムニア』について、MAGES. 5pb.gamesのサカリPに語っていただきました!
初回の今回はどんなお話でしょうか?!
はじめましての方、はじめまして。そうでない方、ご無沙汰しております。
『ファントムブレイカー:オムニア』開発プロデューサー兼ディレクターのサカリPです。
発表から1か月ほど経ちまして、ホッとしたのもつかの間、今は開発終盤へ向けて、スタッフには日々頑張ってもらっている所です。
さて、今回も始まったサカリPブログ(ブログ形式ではないですが)の第1回目は、なぜ7年ぶりにシリーズ作品が発売されることになったのか、という経緯を簡単にお話しようかと思います。
『ファントムブレイカー』シリーズは、2011年に1作目の『ファントムブレイカー』をXbox 360専用格闘ゲームとして発売したのですが、その際、海外でもあるパブリッシャーさんの元から発売される予定となっておりました。
色々とすれ違いがありまして、その話はいつしか有耶無耶となってしまいました。個人的にはそれがショックで、「私自ら出る」とばかりに自分の手で世界に発信してやろうと決め、『ファントムブレイカー:バトルグラウンド』での世界同時配信やSteam参入などアレコレ動き始めたのはまた別のお話。更に、格闘ゲームの新作『ファントムブレイカー:エクストラ』も予算的な問題もあってアップデートサポートを長く継続していくことができず、自分の中では中途半端で煮え切られない思いが残っていました。
その後、先ほどの『ファントムブレイカー:バトルグラウンド』が爆発的ヒットとなりまして、複数機種への移植展開や、バージョンアップ版の発売などを経て、現在も売れ続けているような、非常にありがたい状況となりました。
「この勢いで格闘ゲームの方も続けっ!」と喜び勇んだものの、MAGES.社内ではさほど評価もされず、そのような流れには結びつかずに枕を涙で濡らす日々が続きました。(だいぶ誇張あり)
そこで救いの手を差し伸べてくれたのがアメリカの旧友であり、「ロケットパンダゲームズ」(ゲームスでもゲームズでも細かいことはどうでもいいです。ロケパンと覚えてください)の社長さんでした。まだコロナも存在しなかった頃、来日した彼と居酒屋で飲んでいるときに、『オムニア』の話はまとまりました。日本企業における伝統技能「飲みニケーションは未だ死せず」と感じた瞬間でした。
その時は『ファントムブレイカー:エクストラ」のリマスター版を開発しようというコンセプトでまとまったのですが、その後ミーティングを重ね、ロケパン社長に『ファントムブレイカー』のストーリーや設定を説明するうちにいつしか話が膨らみ、以下のような仕様へと変化していきました。(一部抜粋)
- 『ファントムブレイカー:エクストラ』のシチュエーションバトルだけでなく、初代『ファントムブレイカー』のストーリーを収録
- 『ファントムブレイカー:バトルグラウンド』へのストーリー的な繋がりをフォロー
- ストーリー設定上、もう少し先に登場する予定だったキャラクターを顔出し的に参戦させる
- 過去作の販促グッズのイラスト等の資料を閲覧できる要素を追加
これらは主に、前作前々作に触れられなかった、そしていきなり『バトルグラウンド』をプレイさせられてしまった海外の方への配慮からです。もはやリマスターではなく、大幅アップグレード版。それでも当初のリマスター案から比べるとプロジェクト的にはとても巨大になりました。これはもはや失敗できないレベル。いや元から失敗する訳にはいかないのですが、確実にプレッシャーが大きくなりました。
とはいえ、ようやく掴んだこのチャンスですので、何としてでも成功し、シリーズを継続していきたいと思っています。
そして、皆さんがここまでの『ファントムブレイカー』の物語を何となくでも把握していただいた後に、この後に待つ展開、結末を描いていきたいと思っております。皆さん、どうか引き続き応援よろしくお願いいたします。
第一回はこのへんで。ご機嫌よう。
“サカリPの小話!『ファントムブレイカー:オムニア』”では、裏話や実は…な話などを不定期にご紹介していきます。
次回の更新をお楽しみに!