サカリPの小話!『ファントムブレイカー:オムニア』~第5回~

サカリPの小話!『ファントムブレイカー:オムニア』~第5回~

2021.04.26
Phantom BreakerFeatured

2021年発売の『ファントムブレイカー:オムニア』について、MAGES. 5pb.gamesのサカリPに語っていただきました!
今回はどんなお話でしょうか?!

はじめましての方、はじめまして。そうでない方、こんにちは。
『ファントムブレイカー:オムニア』開発プロデューサー兼ディレクター、サカリPです。
前回から少し間隔が空いてしまってすみません。
またいつもの通りの小話スタイルに戻して始めたいと思います。

『ファントムブレイカー』のバトルシステムは独自性が高い、
みたいな話をこれまで小話でしてきたワケですが、
まったく新しい、完全に新機軸の格闘ゲームを作ろう、
なんて意識はさすがにありませんでした。

1990年代の格闘ゲーム大ブーム期から今に至るまで、
いくつもの格ゲーが様々なメーカーからリリースされてきましたが、
『同一ライン上で向かい合ったキャラクターが戦う』という
根っこの部分はほとんど同じものです。
ここに新しいアイデアを投入しても、結局のところ分かりにくかったり、
そもそも面白くなかったり、変えるに変えられなかったのは歴史が証明しております。

そういう自分も、1990年代からアーケード用格ゲーを作っていましたが、
根っこを変えて創造するのはムリだなと諦めたタイプでしたね。
なので、あえて変えようと努力をしていたゲームには敬意を払っていました。

若干話が逸れましたが、上記のような理由もあって、
格闘ゲームは、グラフィックの表現やキャラクター、遊び方や戦い方、
ゲージの使い方で、そのゲームごとの個性を出すものと相場が決まっております。
そこに各ゲームメーカー特有の持ち味や積んできた経験が、
スパイスとして使われている感じでしょうか。

一方、MAGES.は2005年に出来た比較的新しいメーカーです。
主にテキストアドベンチャーを中心に発売しており、
世界的にも有名な『シュタインズ・ゲート』が代表作です。
アクションやシューティングは、私が好きだから作っている、
というレベルでして、アドベンチャーゲーム以外では、
本当に規模の小さな家内制手工業的メーカーです。
経験は微々たるものですし、持ち味って何それ状態です。

そんなMAGES.がどんな格闘ゲームを作ればいいのか。
もちろん難しい新機軸ではないとはいえ他メーカーの真似ではいけません。
それは第3回の小話でも言った通り、
せっかく新規IPで格ゲーを立ち上げるのですから、
「普通の格ゲー」「〇〇のキャラ替え」ではいけないのです。
そこで、既存格ゲーの従来からある不満点に対して、
何らかの回答を仕様に反映することをテーマとしました。

例えば、ひとつはコマンド入力に関して。
これは既にお話しをしました。

従来では「練習しろ」で片付けられていた部分ですね。
でも、世の中にはコマンド入力が苦手な方が一定数存在するのです。
それを「努力が足りない」で切り捨てるのはさすがに乱暴です。
とはいえ、イージー操作モードのように
「コマンド入力できない人はこちらを選んでください」
的な選択肢を作るのもいい方法とは思えません。
全員が同じ条件で、対等に戦ってもらう。
これは自然なことです。

そしてもうひとつ。
連続技を喰らって暇な時間に関して。
これはとても難しい課題です。
うまく連続技を決めて、
相手を好き放題攻撃するのはとても気持ちがいいものです。
格ゲーの爽快感の縮図とも言えます。
しかし、逆にそれを喰らい続ける、
地獄のような時間を耐えている相手もいるのです。
耐えているどころか退屈であくびをしているかも知れません。
では連続技を無くすのか?
爽快感の縮図を削ってしまっていいのか?
非常に悩ましい問題です。
コマンド入力のように無くせば対等、という訳にはいきませんよね。
結局これはいくつかの小さい対応を行うことになりました。

・まず連続技に頼らない、一撃を狙っていくスタイルを用意すること。
・エマージェンシーモードという緊急回避技を実装すること。
・連続技中に叩きつけや吹っ飛ばしから、一瞬の隙をついて
 体勢を立て直せるようにすること。
ただし、完全に課題を解決する回答にはなりませんでした。

更に、これは不満点ではありませんが、
プレイを「した」感を感じさせたいと思っていました。
例えばガチャプレイでも、試合に負けてしまっても、
自分はこのゲームを遊んだんだという感覚は残してあげたい。
そのため、ボタンを連打しているだけでも技は出るし、
技と技が接触すれば派手に相殺される。
プレイして「何かを起こした」感を得られれば
たとえ負けてしまってもそれなりの充実感を得られるんじゃないか、
と思った次第です。

そんなことを考えながら作られたのが『ファントムブレイカー』です。
決して正しい回答ではないかも知れません。
もっとうまい方法があったかも知れません。
そもそも今これを読んでくださっている方は格ゲーを楽しんでいて、
格ゲーに不満を感じていないかも知れません。

ただ、もし既存の格ゲーに
何かしらの不満を持っている方がいらっしゃれば、
この機に『ファントムブレイカー:オムニア』に
触れてみていただければと思います。
もしかするとあなたの不満が解消されるかも知れませんよ。

今回はここまで。ご機嫌よう。

“サカリPの小話!『ファントムブレイカー:オムニア』”では、裏話や実は…な話などを不定期にご紹介していきます。
次回の更新をお楽しみに!

Phantom Breaker: Omnia

2013年にMAGES.から発売された美少女対戦格闘ゲーム『ファントムブレイカー:エクストラ』を大型アップデートした最新作です。本作には『シュタインズ・ゲート』の牧瀬 紅莉栖、『カオスヘッド』の咲畑 梨深のゲストキャラクター2名に加え、今作のために制作された新キャラクターも2名登場します。
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